第4回写真出版賞を終えて

レポート

2021/04/02

第4回写真出版賞の審査を終え、特別審査員の青山裕企さんに総評をいただきました。

 

特別審査員 青山裕企

1978年 愛知県名古屋市生まれ。筑波大学人間学類心理学専攻卒業

2007年 キヤノン写真新世紀優秀賞受賞

現在、東京都在住

作品に『ソラリーマン』『スクールガール・コンプレックス』などがあり、

吉高由里子・指原莉乃・生駒里奈・オリエンタルラジオなど、

時代のアイコンとなる女優・アイドル・タレントの写真集の撮影を担当している。

今までに約10年で、70冊以上の書籍を刊行。

2016年より、ユカイハンズパブリッシング設立。

URL:http://yukiao.jp/

 

 

青山氏 審査総評メッセージ 

 

今回は、募集要項の提出枚数の上限をひとり50枚以上~300枚までに増やしたこともあり、ボリュームと見ごたえのある作品が多かったです。

応募する方たちにとっても、最低50枚ということで、初めての壁にぶち当たった方もいたのではないでしょうか。応募を諦めた方もおそらくいるなかで、最初からある程度絞られた、質の高い作品が集まったように思います。

枚数を増やすといっても、ただ水増ししただけのものと、何千、何万枚と撮ったうちの厳選された作品を出す人では、全然質が違います。

50枚以上見ていると、だんだんテンションが上がってくる作品と下がってくる作品があり、今回は、写真集にできそうなものとそうではないものが、はっきり分かってしまう結果になったかなと思います。

明確なテーマに沿って撮られた写真は見応えがありますし、その中でも見飽きない工夫も大切だと思います。
 
それから、コピー紙ではなくちゃんとしたプリントで見たかったなと思える作品もいくつかありました。その作品にとっていちばん良い見せ方で、写真の力が見えるプリントで送ることを意識してみてほしいです。
 
回を重ねるごとに、新しい才能に出会えているという実感があります。次回も楽しみにしています。

 

 

受賞作はこちらの結果発表からご覧いただけます。

https://photo-albumpub.com/kekka/

 

さまざまな表現を、ぜひインスピレーションの源にしていただけたらと思います。